本物と張り物

 

ヒノキといっても、色々な種類のものがあるのをご存知でしょうか。

ヒノキの柱には「本物」と「張り物」があります。

ヒノキ造りをうたっているメーカーなどでも、無垢のヒノキではく「張り物」と呼ばれるような集成材を使用していることが多いのが現状です。

 

「無垢の木」とは

ムク(無垢)とは、純粋無垢の意味で、「張り物」ではないということです。

 

近年、一般住宅の化粧柱には、「集成柱」が用いられることがあります。集成柱というのは、2~3センチの厚さの板木を接着剤で張り合わせ、表面に木の皮を施して1本の木のように加工したものです。断面でも見ない限り、無垢なのか集成材なのか、木材のプロ以外には見分けることは難しいです。

 

パッと見には変わらないかもしれませんが、中身は異なります。

 

無垢のヒノキは、芯に香りの良い樹脂成分をもち、経年と共に独特の艶やが出ます。一方、集成材の見かけはヒノキですが、香りも異なりますし、経年した際にその違いが出ています。

 

ヒノキの無垢材と集成材の強度は、集成材の方が強いとされています。しかし、耐久性に関しては、無垢のヒノキは数十年数百年にもなります。

 

ヒノキよりも硬い木はいくらでもあります。しかし、硬度の高いとは言えない無垢のヒノキが世界最古の木造建築である法隆寺を1300年以上支え続けている事実を見れば、その真なる強さを感じさせられるのではないでしょうか。

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