真壁工法

みなさん、こんにちは。

今の時代、壁は柱を隠している大壁工法が多いのですが、

こちらの洋間では、写真のように柱を魅せる「真壁(しんかべ)工法」を採用しています。

「漆喰の白」と「ヒノキの柱」と「ヒノキの腰壁」に対象的なメリハリが生まれ、アクセントとして大変オシャレに仕上がっています。

「真壁工法」では、木材の構造部材が見え、住まいが木の温かみと香りに溢れることで心地良い、リラックスできる空間を演出できると言われています。

インテリアスタイルとしても、こちらの住まいのように、住み心地の良さそうなモダンな雰囲気に包まれるスタイルになります。

壁の中に柱や梁を包んでしまうと、木材が密閉されてしまうため、呼吸しにくくなる傾向になります。

一方、この「真壁」仕上げの一番のメリットは、柱・梁などの構造材が呼吸できるというところにあります。

構造材を長持ちさせるには、湿気などを吸ったり吐いたりできるような環境におくことがよいとされています。

日本ではひと昔前まで「真壁工法」を採用していることがほとんどでしたが、素材の本質を見極めたうえで施工していたのです。

一般に「真壁工法」のデメリットとして挙げられていることは、通常は隠れてしまう構造材が全て見えてくるということで、まず施工に手間がかかること。

柱・梁などの構造材は全て「化粧材(仕上げされた上等な材料)」であり、木の素材を選定しながら大工職が墨付加工、造作、養生と慎重に作業を進めて完成させていくことになるからです。

一方、柱や梁を覆い隠す今どきの「大壁工法」では、大工職としては真壁工法のようには構造材についても、作業についても気を遣わなくてもよく、工費を抑えて取り入れらるメリットがあります。

こちらはキッチン。

梁によって縁取られた自然がつくる造形美、一枚板のカウンター、八寸角のヒノキの柱。

明るい明かりが注ぎ込んでいます。

キッチン裏には、パントリーを設置。

食品庫があることで、日常生活ではスッキリと整理ができます。

こちらは寝室。

真壁はインテリアに木を見せたい場合に重すぎず、軽すぎず、丁度いいバランスで木を見せることができます。

天井の柱を濃い色で仕上げることで、雰囲気がグッと出てオシャレな空間になっています。

こちらは、寝室内のウォークイン・クローゼット。

香りよい天然木で仕上げ、贅沢な気分を味わえます。

外壁は、職人がコテを使った手作業で仕上げた塗りになっています。

まるでヨーロッパにいるような素敵なデザイン。

今の時代、珍しい「真壁工法」仕上げ、且つ洋風の、シンプルモダンが新鮮なお家でした。

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